■第一回 マダガスカル島(1)
マダガスカル島はアフリカ大陸の南東約400kmにあるサツマイモの形をした世界第四の大きな島で、南北1500km、南西約400kmある。面積は58万704km2(日本の1.5倍)で、人口は940万人である。フランスの植民地から1960年に共和国として独立した。
マダガスカルの名の由来は、まずマルコ・ポーロがソマリア(アフリカの角といわれる地域)のモガディシュ地方のことを人伝に聞き、誤って『東方見聞録』にマディガスカルと記載したことに始まるもので、1500年にこの島を発見したポルトガル人(おそらく1498年、ヴァスコ・ダ・ガマ)が、誤ってマディガスカルと命名したことによると言われている。
この島は、古生代から中生代に南半球にあったゴンドワナ大陸の分裂した陸地とされ、分裂したインド亜大陸の北上とともに広がってできたインド洋を約1億年かけて現在の位置に移動したと考えられている。隔離されて気の遠くなるような時間帯は、この島に生息する動植物に独自の進化をもたらしたのである。
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バオバブ Adansonia grandidieri
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